パラレルワールド

 

ノートが在って(景色を描き貯められる)

ペンが在って(景色を描き記録する)

机(デスク)が在って(景色を描く作業をする場所)

 

後、欲を言うのなら

 

赤インクのボールペンが在って(描いた景色を再確認する)

 

まあまあ…僕個人が納得する景色が、ようやく描き遺せる。

 

仕事道具が、欠けたりすると…結構、僕は機嫌が悪くなる

 

ようだ。

 

 

例えば

 

『枕』

その『選択』と、その『決断』と、そして、その『行動(実行)』…

これらの、それぞれに

 

『する!!!』と『しない(やらない)!!!』

 

が存在する。これらの、『選択』と、『決断』と、『行動』の組み合わせによって、同じ自分でありながら、…

 

『同時刻』に、『同じ空間』で、『無数』の、『自分の存在』、

 

を感じることがある。具体的には、例えば…

 

『ペンを持っているtakumaro』と『ペンを持っていないtakumaro』

 

といった具合に。幸いなのか…? 今、あなたが観ているのは、

 

『ペンを持っているtakumaro』

 

になる。

 

日常生活の中で…僕が感じるパラレルワールド

先週…?とにかく、身体がしっかりと『ダウン』してしまった。いつぞやのコロナ感染以来の、土曜日、日曜日と連続して、

柔道の稽古のお休みをした。僕の熱も、しっかりと38.5度まで上がってくれた。その日、柔道の稽古には行かずに、

自宅の自室の布団の中で、うなされながら、時計を見る。

 

19:20

 

普段なら…

「こら!!!甘えるな!!!手を抜かずに、しっかりと身体を動かせ!!!」

といった具合で、子供たちに激を飛ばしながら、子供たちと一緒に武道館で身体を動かしている時間だった。

 

『柔道の稽古をしている自分』と『柔道の稽古をしていない自分』

 

 

その『選択』と、その『決断』と、そして、その『行動(実行)』…

その日、僕のいつもの姿は、武道館には無かった。その日、僕の身体は、自宅の自室の布団の中に在った。

 

 

他には…例えば…

 

『今晩…何を…、食べるか…?』

 

この…

「今晩…何を…食べるか…?」

というフレーズは、僕の心(魂)の声が、駄々洩れかのように、僕は、独り言でよく呟いているようだ(家族談)。

そして、このフレーズの中には、さりげなく…

 

『いつ?』、『どこで?』、『何を?』、…

 

といった具合に、さりげなく

 

『同時刻』に、『同じ空間』で、『無数』の、『自分の存在』…

 

を感じさせる要素が満載なのである。

 

 

 

「今晩…何を…食べるか…?」

いつもの事なのだが、このフレーズが、僕の心から独り言として零れる。

周りに誰もいなければ、其処に化学変化は起きないのだが…この独り言に僕の親父が反応する。

「皆で、何処かに、食べに行くか…?」

この親父の発言(提案)に、僕の妹が即座に反応を示す。

「イエ~イ~!!!(妹の歓喜の雄叫び)」

で、このような展開になってしまうと、いきなり、僕、親父、妹の3人で外食に行くことが決定してしまう。で…

やっぱりというか、基本的に僕には3人で外食に行く気はないのだが、事、此処に至ってしまうと、

僕の拒否権は殆ど存在しない。僕の家(うち)の場合、何処に出かけるにしても、車で出かけるのが基本であり、

結局、その車を運転するのは、僕だからである。普通は(通常は)、運転技術を提供している僕に、それなりの権利が派生しそうなのだが…

 

『自由や民主主義を騙り、人々から骨をしゃぶり尽すかの如く、財産を『税金』という詭弁で巻き上げていく社会構造』、

 

あるいは、

 

『雇用主が労働者を、骨をしゃぶり尽すかの如く、働かせる、ブラック企業のような労働環境(今は、何処にでもある)』

 

と類似の構造があり、とにかく、僕に権利は存在しない。僕の家の中でも、同じである。

 

 

僕は、諦める。親父の車のエンジンを掛けて、車の運転席(僕の指定席)へ、座って二人を待つ。

先ず、妹が現れて、車の後部座席へと座る。その後、しばらくすると、親父が現れて、車の助手席へ入り込んでくる。

車の中で、僕も含めた3人が揃った処で、僕は、二人に2つの質問をする。

 

『何処へ行く?』

 

それから…

 

『何を食べる?』

 

たった2つの質問の、その『選択』と、その『決断』と、そして、その後の『行動(実行)』…

 

『同時刻』に、『同じ空間』で、『無数』の、『自分の存在』

 

を僕は感じさせられるのである。

 

 

まあ…僕が異常なのかもしれないが…

 

『存在』…する!?

 

でも…『僕も含めた妹と親父の3人で外食に行くという事』に関して、

僕が、いつでも『拒否権』を使わないというわけではない。

とくに、僕の機嫌がわるかったりなんかすると…

 

「今晩…何を…食べるか…?」

機嫌が悪くても、僕の独り言は零れるときがある。それに、いつものように親父が反応してしまう。

「皆で、何処かに、食べに行くか…?」

この親父の発言(提案)に、僕の妹が即座に反応を示す。いつものように…

「イエ~イ~!!!(妹の歓喜の雄叫び)」

 

でも…僕の機嫌が悪いので、『妹』でありながらの、この歓喜の『雄叫び』を打ち消すかの如く…

「無駄に、お金を使う必要は無い!!!」

の僕の怒鳴り口調の一言で、計画が白紙撤回になることがある。まあ…僕がまともな主張をしているのもある。

僕の家には、先に述べた昨今の社会構造や労働環境と異なった展開をするときが、たまにある。しかし…

 

理由は…僕が外食へ行くことを拒否している理由は…そもそも僕が機嫌が悪い理由は…全く別の、事だったりする。

 

 

「あれ…?先程まで、使っていた、黒インクのボールペンは…?」

 

今しがたまで、正に、使っていたペンを、突如、紛失する。

間違いなく、今、僕が見失っている黒インクのボールペンと、それから、

双対にして用いている赤インクのボールペン、この2本を手に取って、

自分の中の決められた場所に確かに置いたはずなのだが…

 

確かに、自分の中の決められた場所の其処に、赤インクのボールペンは確かに存在している。しかし…同時に

確かに、自分の中の決められた場所の其処に、黒インクのボールペンは確かに存在していない。いや、全く見当たらない。

 

「えっつ!えっつ!?えっつ!!?」

 

小中大の3段階で、大きな声が段階的に自然と出てしまう。職業柄…というか…僕の仕事の道具の一つなので、とにかく、

見つかるまで探す。でも、早々簡単に見つかる訳ではない。1時間以上探し続けていると、さすがに機嫌も悪くなってくる。

 

でも…『衣』『食』『住』というように…(僕の場合は、『衣』よりも『食』が先行する。)

さらには、様々な人の欲…『食』欲、『性』欲、『睡眠』欲、といった具合で…(僕の場合は、概ねこの順である。)

やはり…

 

『食』

 

という僕個人の本能に関係して、機嫌が悪くても僕の独り言は零れるときがある。他の人はどうなのだろうか…

 

「取り敢えず、先に飯を食べるか…」

 

となるのだろうか…

僕が異常なのは、『食』よりも、ペンを見つけ出す事を優先させることなのだろうか…

さりげなく描いたけれど…

 

『とにかく、見つかるまで探す。』

(雨が降るまで、雨乞いをする。)

 

多分…僕が異常なのだろう。

 

既に、僕は、1時間以上、紛失した黒インクのボールペンを探し続けている。そして、未だに見つかっていない。

そんな最中に、

 

『外食』

 

 …とんでもない話である。僕の機嫌が悪くなっていることも重なって

 

 「無駄に、お金を使う必要は無い!!!」

 

の怒鳴り口調の一言を僕は発する。

 

 

本当に…存在する…!?

 

黒インクのボールペンを探し続けて、既に2時間近くが経過してしまった。未だ見つかっていない。

僕の記憶の中に在る、行動の1つ1つを辿り続けていたが、それでも、まだ、黒インクのボールペンが見当たらない。

 

「そんな事は有り得ないだろう…」

 

という独り言と共に、自分の記憶の断片を、自分自身で否定するかのように、自分の車の中に、その黒インクのボールペンを

探しに行く。手に2本のペンを持って、車から降りた感覚があるにも関わらず。ダメもとで自分の車の中を探しに行く。

 

読者からすれば…予想どうり…

僕からすれば…

実際に、大きな独り言を僕は発してしまった。

 

「…そんな事は有り得ないだろう…」

 

探し求めていた、その黒インクのボールペンが車の中に在った。

 

「えっつ!えっつ!?えっつ!!?」

 

小中大の3段階で、大きな声が段階的に自然と再び出てしまった。そして、長い時間探し求めていたのに、

『見つかった』という、その嬉しさよりも

奇妙さを強く感じ、にわかには『見つかった』と信じられなかった。

しかし…確かに、車の中の助手席のその場所に、黒インクのボールペンは

 

『存在していた』

 

ゆっくりと、そっと、自分の車の中に運転席側から入る。何かの瞬間に、例えば…自分が瞬きした瞬間に、

 

『存在していたものが消えている』

 

探し求めていた物である。瞬きもせず、ゆっくりと、そっと、緩慢な動作で、尚且つ、その物から目を離さずに、車の中の

運転席へと座った。そして、いよいよ1つの関門である。ゆっくりと僕は目を閉じた。もし『物』が

 

『存在していない』

 

のなら、次に僕が目を開けた時には、其処に『物』は無いのだろう。既に、僕は一度その『物』から目を離したのだから、

其処に『物』が無い可能性もある。…どのぐらいの間、運転席に座り、僕は目を閉じていたのだろう。覚悟を決めて、

目を開ける。

 

安堵感? それでも拭い切れない奇妙さ? 手に2本のペンを持って、先程、車から降りた感覚があるにも関わらず…

とにかく…黒インクのボールペンは、僕の車の中の助手席のその場所に

 

『存在していた』

 

僕は、その黒インクのボールペンを左手に取った。その黒インクのボールペンを目の前で翳すように持ってくる。

空いている右手の中指で、僕は…何度か、そのペンを弾いてみた。

 

「パチン!パチン!パチン!」

 

目の前のその『物』の存在、右手中指に伝わる感触、確かに、黒インクのボールペンが其処に在るようだった。

とにかく…僕が紛失した黒インクのボールペン、僕が探し求めていた黒インクのボールペンが、見つかった。

 

奇妙な行動の裏で…

 

探し続けていた黒インクのボールペンが見つかったこともあり、僕の機嫌が急速な回復を遂げた。そして、同時に、

この1,2時間ぐらいの記憶を、改めて僕は辿る。

 

「今晩…何を…食べるか…?」

僕の独り言、これに、いつものように親父が反応し

「皆で、何処かに、食べに行くか…?」

この親父の発言(提案)に、僕の妹が即座に反応をし

「イエ~イ~!!!(妹の歓喜の雄叫び)」

 でも…僕の機嫌が悪かったので(黒インクのボールペンを僕は探し続けていたから)、

「無駄に、お金を使う必要は無い!!!」

の怒鳴り口調の一言を僕は発する。

 

一連の記憶を確認した後に、改めて僕の拒否権を撤回し、僕から2人に提案をする。既に、あれから1時間以上は経っていた。

 

「今からでも…何処かに…食べに行く…?」

こういう時の僕の親父の反応は極めて速い。しっかりと僕にそれなりの『落とし前』を付けつつ…

「『馬鹿』の気が変わらない内に、さっさと家を出よう。車のエンジンは、こっちで掛けておくからな。ああ…それと…

『お前の奢り』な!!!」

「…わかったよ…」

僕も、しぶしぶ承諾をする。

 

結局、その日、とあるラーメン屋にて、僕、親父、妹の3人で、晩飯を済ました。家族3人で外食で、晩飯を取る。

普通に、何処にでもある風景だ。敢えて奇妙な事と言えば、ラーメンを注文して、そのラーメンが出て来るまでの間、

僕が、しきりに奇妙な動作を続けていたことだろうか。

 

僕は、目の前に2本のボールペンを翳すように左手で持っていた。1本は、赤インクのボールペン。もう1本は、

今しがた、見つかった、黒インクのボールペンである。見つかった…というよりは、僕からすると

別の場所から噴出して現れたとしか思えない黒インクのボールペンである。

その黒インクのボールペンを、空いている右手の中指で、何度も弾く。

先に、車の中でした時と同じように。何度も弾く。

 

「パチン!パチン!パチン!」

「(本当に、お前(黒インクのボールペン)は、此処に存在する物なのかい?)」

 

やはり…右手、中指には、それなりの感触が確かに伝わってくる。

黒インクのボールペンの存在…僕はその事だけを確かめていた。しかし、傍から見れば奇妙な動作だ。案の定…

親父が、怪訝そうな目で、僕の事を見つめていたことが解った。それに僕が気付いたこともある。

存在の確認に納得したのではなかったのだけれども、僕もようやく、この奇妙な動作を止めた。

 

 

 

 

でも…

この黒インクのボールペンだけではないのだろう。

 

『本当に、お前は、此処に存在するものなのかい?』

 

 

その『選択』と、その『決断』と、そして、その『行動(実行)』…

これらの、それぞれに

 

『する!!!』と『しない(やらない)!!!』

 

が存在する。これらの、『選択』と、『決断』と、『行動』の組み合わせによって、同じ自分でありながら、…

 

『同時刻』に、『同じ空間』で、『無数』の、『自分の存在』、

 

を、パラレルワールドを感じることがある。

 

そのパラレルワールドの1つに、僕が存在している。

納得しようが、しまいが、残酷な結果(現実)と共に…

 

 

『人身、受け難し、今既に受く』

takumaroは今日も往く!

 

 

追記:機嫌が悪いときは…取り敢えず、外の景色を眺めつつ…

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